「一級建築士の資格を取りたいけど、資格学校はお金かかるし、独学で取りたいな。」と一度は皆が思うでしょう。私はすぐにあきらめた人です。まずは、私が一級建築士の資格を取るまでの道のりを簡単に紹介します。
建築系の4年制大学を卒業後、工務店に勤務。就職初年度に、二級建築士の資格にチャレンジ。学科は本屋で問題集を1冊購入し独学で受験。そして合格。調子に乗って製図も独学で受験。完璧な不合格。翌年、資格学校に通って製図を勉強。見事に合格。
2年の実務経験ができたので、就職後3年目(25才)で一級建築士を受験。独学で受かるのは、私には絶対不可能だと思い、4月から資格学校に通う。そして、学科合格。そのままの勢いで、製図合格。最短で一級建築士の資格を取得。(ちょっと自慢)運が良かったと思います。(ちょっと謙遜)
という流れで一級建築士になりました。独学がいかに難しいか?独学で成功して、成功体験を発表している人は、恐らく自分がどれだけすごい人間か気づいてない人たちです。
そこでどんな人が独学で、一級建築士の試験に合格できるのか?私なりのロジックで分析してみました。あなたがその項目に当てはまれば、独学で試験に合格できる可能性があります。もちろん、保証することはできませんが…。
独学で一級建築士の試験に合格できる人とは
具体的な例えを出しながら、私なりにわかりやすく解説します。
1.徳の高い僧侶のような人
煩悩をすべて捨て去り、その道を極める僧侶のように。一級建築士の資格を取るためにはかなりの勉強量、時間が必要になります。
しかし、そんなことはお構いなく、周りの人々は容赦なく楽し気な宴に誘ってきます。さらに自分の心の中にも「明日があるさ!」と、一見前向きな感じの奴らが湧いて出てきます。
毎日それらと闘いながら、勉強を続けていかなければ、この戦いに勝利することはできないのです。
独学の場合、周りに一級建築士を目指す同志がいません。一人で戦い続ける強い意志が必要です。
2.サイヤ人のような人
サイヤ人とは、あの国民的アニメに出てくる戦闘民族のことです。
アニメのストーリーは簡単にいうと、主人公が悪いやつをどんどん倒していき、世界が平和になるというものです。が、こんな見方もできると思います。
主人公の孫さんは、とにかく強い人と闘いたいという願望が強いです。その証拠に「おらぁ、わくわくしてきたぞぉ」と、口癖のようにいっています。俗にいうつえぇ奴を倒していったら、結果的に世界が救われていた。
サイヤ人は、戦闘民族。闘うことが好き。世界を救うのが目的ではない。
これを一級建築士の試験に置き換えると、試験の合格という目的を達成する事よりも、むしろ、その過程の試験勉強をやることが楽しくなってしまう。試験勉強で「わくわくしてきたぞぉ」となる人は最強です。
もともとコツコツ勉強するのが好きな人は、独学でも頑張れると思います。
3.名探偵コナンの灰原さんのような人 もしくは仲間にそんな人がいる
こちらも国民的アニメのキャラクターです。灰原さんのバックグラウンドを書きたい気持ちもありますが、それは置いといて。
アニメの中で、コナン君はよく灰原さんに頼みごとをします。「灰原!彼のことを調べといてくれ。」と。偉そうに…。灰原さんは渋々了承します。内心は喜んで受けているように見えますが…。その辺も置いといて。
そして、調べた情報がすごい!情報の質といい、的確さも。さらに物凄く早い!すごいスキルです。
で、何が言いたいかというと、一級建築士の試験に合格するためには情報取集が大事ということです。
市販の参考書でも傾向と対策が載っていますが、それってホントにあてにしていいの?こっちのサイトにはこう書かれてるけど?あの動画ではこう言ってたし?誰か教えてぇ。
独学の場合は、正しい情報を集めるのがとにかく大変。近年ネット上にはとんでもない数の情報が流れています。その中から正しい情報を探し出す難しさ。そもそも正しいかどうかもわからない。
正しい情報を収集することができれば、どういう傾向の問題が出そうか予想でき、ちゃんとした対策もとれますよね。
独学で成功するためには、良い情報を手に入れられるかどうかがカギになるでしょう。
4.湘南乃風のSHOCK EYEさんのような人
SHOCK EYEさんといえば、タオルを振り回しているのが印象的なあのグループのメンバー。言わずと知れた、歩くパワースポット。強運の持ち主です。
一級建築士の試験に合格するためには、独学でやる、資格学校に通ってやる、いずれにしても少し運は必要です。
運かよぉと思うかもしれませんが、全力で試験勉強をしてきても、見たことない問題が出てきてガッカリしたり、得意なところばかり出題されていてラッキーだったり。何で!?とか、たまたま…とかは絶対あります。
だからと言って、運だけに頼っていては絶対に受かりませんよ。
独学の場合、資格学校に通うよりも、さらに強い運が必要になります。
資格学校は、長年蓄積されたデータや情報が詰まった教材が用意されています。的確な勉強方法なども教えてくれます。
一方、独学は、自分で選んだ参考書が良かったり、アプリが良かったり、サイトが良かったり、勉強方法があっていたり。自分の選択したものが、正解していないとすべてが水の泡です。
自分が経験したことのない一級建築士の試験に、「これが間違いない勉強方法だ!」と信じて選択する。ある意味、賭けのような部分もありますよね。
そういう意味では、運というのも必要です。
参考になりましたでしょうか。わたしは、自身が独学で勉強するのに向いていない人間だとわかっていました。人生を振り返ると何となくわかりますよね。大学受験のときどうだったかとか。
しかしながら、独学を否定しているのではありません。一級建築士の学科であれば、なんとか独学でも合格できると思っています。やる気、モチベーション、良い教材があれば可能です。
独学と資格学校 それぞれのメリット・デメリット
独学と資格学校。どちらもメリット・デメリットがあります。
1.独学のメリット・デメリット
メリット ・費用が安い ・自分のペースで勉強できる
デメリット ・情報を得にくい ・モチベーションを保つのが難しい
独学の最大のメリットは費用の安さでしょう。コスパ最高です。あとは、自分のペースで勉強を進められることも利点です。学校は日程やプログラムが決まっていますので、途中参加が難しいです。
独学のデメリットは、情報取集の難しさとモチベーションの維持の難しさです。前章で書いた通りです。
2.資格学校のメリット・デメリット
メリット ・対策ばっちりの教材が手に入る ・勉強する環境ができる ・指導もしてくれる
デメリット ・費用が高い ・休みの日に通うため自分の時間が減る
当然ですが、資格学校はその道のプロです。合格させてなんぼです。良い教材が手に入りますし、指導もばっちりです。
勉強する環境というのは、物理的に集中できる学習スペースがあるということ。周りが全員同じ目的を持っているため、雰囲気でやる気が出てきて、モチベーションが維持できるという、精神面の環境も整います。
最大のデメリットは費用が高い。しかし、それもモチベーションに変えられれば強いです。「こんなにお金かけたんだから」と。
あとは、せっかく会社が休みなのに、学校に行かなければならないこと。覚悟していればそんなに苦ではないかもしれません。
まとめ
独学で一級建築士の試験に合格することは、不可能ではありません。良い情報を集めて、いい教材に出会えれば十分合格できます。
資格学校に通ったからと言って、確実に合格するとも言えません。通うだけでなく、毎日勉強をし続けなければ合格は難しいです。
どちらを選択したとしても、相当な努力をしなければなりません。私の周りにも一級建築士の試験に挑戦している人はたくさんいます。
合格している人は、色々なことを我慢しながら物凄く勉強しています。
合格できてない人は、何かにつけて言い訳をして勉強しません。
中途半端な志しで、一級建築士の受験を考えているのであれば、どちらを選択しても、同じ結果が出ることは間違いないでしょう。
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